観たものを思いつきでログする場所

備忘録 個人的なメモ

バイス

本当に、今更、そろそろ単館でも終わってきているバイスをぎりぎりで観てきた。今年のアカデミーノミネート映画はどれも興味あるものばかりで、全部観たかったが、まだ見切れてない。結局ブラッククランズマンはネット配信かWOWOW待ち。たまたまバイスはバレルコレクションと場所が近かったので一石二鳥、ぎりぎりでスクリーン観賞に間に合った。

政治詳しくないので全部の史実を覚えてはいないし、本当か確かめることもできないけれど、、一般的な米共和党民主党の議論ポイントにおいて(中絶、小さい政府と大きい政府、福祉、銃規制、同性愛婚などなど)自分は結構あまちゃんと言われても、リベラルに傾きがち、映画は筋金入りの共和党政治屋を皮肉ったものであるので、個人の思想としては当然批判的に主人公を観ている気持ちもあったが、それはそれ。どこまでもgreenでパパブッシュから褒めてもらいたいために大統領になっちゃったという、憎めないボンボンのジョージWとのコンビに光を見出し、今まで誰もみたことがなかった新たな副大統領職務を作ってしまったのには、素直に感嘆してしまう。政治家でなく、政治屋と書いたけれど、知識、手管がありすぎる政治屋はわりと揶揄されるらしいけれど、そういう経験と知識を自分たちのやりたいことを実行するために使いこなす能力がある人に素直に感心。(自分には一粒もないなぁと)

最後に、インタビューに国民からの批判についてのコメントを求められると、

“人気者になりたいなら映画俳優(テレビ俳優かな。記憶不確か)になれ、自分は君たちに選挙で選んでもらって自分の仕事をしただけだ、こういう世の中なのだから誰かが現実の問題に対処しなければいけない。公僕としてした自分の仕事を謝る気はない。”(←字幕と聞き取れた英語で私が受けとったニュアンス。間違っているかもしれないけれど。) このセリフには鳥肌。あれ、私、チェイニーを褒めまくっているみたい。考え方に同意しなくても、決意と実行力は尊敬。

とは言っても、これはあくまで政治を皮肉ったコメディ。日本ではほとんどないジャンル。エンドロール止めてまで、また逆にひっくりかえってリベラルバイアスを皮肉った監督の演出に拍手。